
殺菌方法による栄養・味の違いは?
牛乳の殺菌には、大きく分けて低温及び高温の殺菌法があります。
低温度殺菌法(100℃以下・LTLT法・HTST法)では、生乳本来の風味性状を損なうことが殆どなく、自然に近い牛乳として、味に濃厚感があり、加熱臭もありません。しかし、有害菌は完全に死滅させるものの、芽胞菌(胞子をつくる菌)や耐熱性の酵素などが完全に死滅しないため、商品寿命が短く、消費期限としていることを特徴としています。
そして高温度殺菌法(100 ℃以上・UHT法)では、どうしても生乳自体にない加熱臭が生じ、生乳本来の風味から若干離れる事もまぬがれません。
一般的な超高温殺菌の味に慣れていると、はじめて低温殺菌牛乳を飲んだとき「あっさりしている」「コクがない」と感じる人が多いようです。これは、高温殺菌の牛乳には色が変わるほどではなくても高温のために加熱臭(いわゆる「コゲ」臭)が牛乳につき、これがコクとして感じられるのではないかと言われています。低温殺菌の方が、もとの生乳により近く、本来の風味があると言えます。
日本で一般的なUHTと近年増えつつあるLTLTについて比べてみると成分的な差はありませんが、高温をかけるUHTの方は、熱に弱いビタミンCなどは10~20%ほど少なくなります。
また、牛乳たんぱく質の一部は熱により変性を起こしますが、これは例えばお肉の生か、焼いたかの差の様なもので、栄養的な差が出るわけではなく、むしろ消化吸収は高まると言われています。