ピュアブラン開発ストーリー 第二話:山積する課題との闘い

「食べる牛乳」コンセプト

サツラク内で囁かれていた「食べる牛乳」というコンセプト。牛乳が飲まれないのであれば食べられるものとし、家庭での食事のシーンにも登場できるようにすれば良い。これまでにないユニークな発想だったが、上杉にはイメージが掴めなかった。それはクリームチーズのようなものなのか、それとも練乳のようなものか…。頭を抱えているばかりでは前へ進めないと悟った彼は、洋菓子店で扱いやすい食材にはどんなものが望ましいのか、調査を始めることにした。

白紙からのスタート

サツラク農協市乳事業部企画開発課の上杉は、ふりだしに戻り白紙の状態から新商品の開発研究を始めていた。「1.主な販売先は洋菓子業界」、「2.方向性はヨーグルトをベースにした新食材」というところまでは決まっていたものの、目の前には相反する課題が横たわっていた。

研究と提案の日々

ヨーグルトの風味は乳酸菌によるものだが、洋生菓子にヨーグルトをそのまま用いると、生きた乳酸菌の働きゆえに酸味が増えてしまうことや離水してしまう等の風味の変化や品質の劣化を引き起こしてしまう。しかし、高温で加熱殺菌するとヨーグルトはタンパク質が変性してモロモロとした食感となり、食感や風味が悪くなってしまう。また、ヨーグルトは80%が水分。菓子に使うには水切りが必要だが、店舗で水切りを行うのは手間がかかる。
これらを解決する方法として「ペースト状」という方向性が見え始めたのは'06年に入ってからのことだった。それからの上杉は、寝る間を惜しんで研究に没頭するようになる。以前より共同研究開発を進めてきた江別にある北海道立食品加工研究センターに通い詰め、時にはサツラクから100kgもの牛乳を運びこみ、保存性と性状・風味の両立を考え、一方で菓子店へのヒアリングを続ける。
上司であり企画開発課課長である堀はそんな上杉の努力を実らせようと、サツラク内プレゼンテーションの場を何度か設けた。
当時の様子を良く覚えているという企画開発課の上ヶ島は言う。「会議の度に試作品が出されましたね。30回以上はテイスティングし、色々な意見が出されました」。

一筋の光

2006年5月、上杉にとって初めて自信作と思える試作品が完成した。それは殺菌処理したにも関わらずヨーグルトの豊かな風味を失わず、さらに凍結解凍後も分離していない(この製法は2008年に特許出願される)という画期的なものだった。サツラクではこの試作品を高く評価し、商材として完成させるようGOサインを出したが、実は本当の勝負はここからであった。長期凍結保存の実験、性状・風味の微調整、そして大量製造にあたっての設備設計が残っている。また洋菓子店等へ持ち込むにあたり、サツラク側でも菓子製造の知識やノウハウと経験値を積まなければならない。殺菌・濃縮ヨーグルトの試作品で一定の評価を得た上杉は完成度を高めるべく、この後、思いきった行動に出る。

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